亡き父の、携帯メール

父亡き後、
母は何かというと、すぐに父のことを言い出す。

お父さんは、ああだった、こうだった…
子どもの教育費に関して、グチなんか言ったことがない
自転車のパンクなんて、自転車屋さんに持ってかないで、すぐ治してくれた


ときおり、イライラすることもあった私。
「私とお父さんを、比べないでよ」「旦那自慢!?」
でも、言葉に出すことはなかった。

まだ父の携帯は生きていて、解約はしていません。

両親の携帯は私名義になっていて、決して高い金額ではないけど
そろそろ父の分は解約を…と思っていて。

時折、父の顧客から電話がかかってきたりもするけど
亡くなってからもう9ヶ月。

少しずつその頻度は少なくなりそろそろ解約しようかな、と。

たまに、電車遅延情報や豪雨のアラートメールが届いたりしている。

ある日、仕事帰りに母のところに寄ると、ちょうど父の携帯が鳴った。

メールを開くと案の定、電車の遅延情報のメール。

そのメールを、削除して、受信フォルダに戻ったとき

目に入ったのが、母から父に来たメール。
あれっと思ってよくよく見ると、受信日は先月。

亡くなった後だ…

もう父が読むことはない携帯に、母が送ったメールにはこう書かれていました。

「いったい、いつ帰ってくるの」

まだまだ母の悲しみは深くて

たぶん、まだ死が信じられなくて

なかなか帰ってこない、いいかげん帰ってきてよ

そんな気持ちなんでしょうか。

やはり、解約は今はやめておくか、と思い、
次の更新時期まで待とうと思って帰ってきました。

それにしても…私が子どもの頃、両親は不仲でした。

子ども心に、離婚してくれ、と思っていました。
お母さんをいじめるお父さんは嫌いだと思っていた時期もありました。

なのに、

今も欠かさず、食事を父の遺影の前に供えたり、好きだった焼酎を供えたり

夫婦愛っていったい何なんだろうかと
私はとても不思議に思っています。

何十年と長く共に生きた2人は

おそらく私の理解を超えたなんらかの強い絆があるんだろうなと思っています。

結婚生活の浅い私には、たぶんわからないことかもしれないけれど、

いつか何かがわかる瞬間があるのかもしれない、

死を乗り越えるために、無理することも急ぐ必要もないよね。

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洋服のこと 今日、約10年ぶりにスーツを買いました

今日、約10年ぶりにスーツを買いに行きました。

私がスーツを着る機会は月0〜3回くらい。
なので、10年前に買ったスーツがまだ普通に着られたりします。

そんな着用頻度なので
春、秋、冬用1着、夏用1着だけ持っていました。

どちらも、購入したのはシングルマザー時代、当時は入社2年目か3年目くらい。
経済的余裕もなく、
ある程度のレベルの服を買う許可も自分には与えられず。

1着は地元のイオンでバーゲン品を購入。
夏用の1着は、スーツ専門店でしたが、やはりバーゲンで購入。
気に入った服、じゃなくて、
みっともない程度に安い服を選ぶべき私。
そんなセルフイメージだったんだと思います。

その夏用のスーツを先日着ました。8年目か9年目か。
なんだかその時、スーツがやけにくたびれて見えました。

スーツだけのせいじゃない。
靴は、足に合わないヒールをやむなく履いている私。

そして、よくよく見ると、
インナーと靴の色、合わない!

すごくみじめな感じがしました。
そこで、一大決心をして、スーツを買い換えよう、そう思ったのでした。

古いスーツを布資源ごみにしました。
改めてそのスーツを見ると、やはりかなりくたびれた感じでした。
洗えるスーツだったけれど、首元も少し薄汚れていて。
でもそこで感じたのは、
「今までありがとう」という気持ちでした。

安物のスーツだったけど、
これを着て、社会に再び復帰できた喜びを感じていたなあ。

新しいスーツ。
自分の好きな色を買いました。
なんだかとても嬉しかった。
これを着る日、どんな気持ちになるかな。
そして、新しい靴も買おう。そう思いました。

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「あきらめる方法を知りたい」初めて人に話す、不妊治療のこと

先日、ライフコーチ 有志での勉強会に参加して、
先輩ライフコーチ のセッションを受ける機会に恵まれました。

セッション時間は15分。
・・・何をテーマにしよう?

私にもコーチがいますが(通常、コーチもコーチをつけます)
そのコーチにもあまり話さなかったこと。
とは言っても、話したい、とも思ったことはあまりなくて
でも、胸の奥にいつもある、あの件。

それは、不妊治療のこと。

4ヶ月くらいかな・・・不妊治療のため通院していました。

結果がダメだとわかるたびに落ち込んで。
毎回、落ち込むのが嫌だから、先手を打って、計画しておくんです。

飲み会、とか、家で夫とワインを飲もう、とか、
気分が変わるように美容院、ネイルとか。
あとは自分のコーチとのセッションとか。
ちょっと遠出するとか。

そんな簡単に赤ちゃんできるわけないじゃん、
私40歳だし。婦人科疾患もあるし。
もういいかげん、あきらめないと。
1人子どもがいるだけでも幸せなことでしょ?って。
ましてや、私には、今、夫がいる。
あれほど心から望んだ、「再び家庭を築く」が現実になったんだから。
これ以上望んだら、バチが当たる?
あきらめちゃえば、そんなに落ち込まないでしょ?

いろんな思いが交錯するんです。
大事なのは「期待しないこと」
そんな風に、自分に言い聞かせるわけ。

「第二子が欲しい」その気持ちはあるけど
カレンダー見て、いろいろ計算しない。
手放そう、って言い聞かせるの。

今は41歳になった私。
最後に1回だけ、体外受精にチャレンジしてみようか?
「どうせ無理だから」やめておく?
そのお金で、家族でどこか旅行にだって行けるよね。

「どうせ無理」なんて、今の私の辞書にはないと思っていた。
だって、挑戦することを生きがいにしている私。
クライアントさんを応援するライフコーチ としての生き方を選んだ私。

その私が「どうせ無理」「あきらめなきゃ」「期待しない」
なんて表現を使うことに改めて驚いた。

勉強会でのセッション練習。
最初はたった15分、一体何をゴールにするんだろう、
そう思いました。
でも、そこはライフコーチングの威力。
話して、それを聴かれることによる、自分の心の変容。

「セッションの、残りの時間をどう使いたい?」

そう尋ねられ
「あきらめかたを知りたい」 って言った私。

でも、セッションが終わってみて
4か月、不妊治療を仕事の合間に受けていた私を
自分で認められたような気持ちになりました。

自分で選択して、自分で行動してきたんだなあって。
もちろん、赤ちゃんを授かるって、もう神様の領域のことと思っています。

これからのことも、自分で選択して、自分で行動していこう
そう思えました。
そしたら、「どうせ」なんて思わないで
第二子が欲しかった、という気持ちを昇華することができるかしら。

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12歳、思春期娘への告白

先日、娘の誕生日でした。

12年前、産んだ時は、これから一体どうなるんだろうか
私は社会復帰できるんだろうか

いろんな不安がありました。

でも、「この子を育てる。私は、働く。」そう決めていました。

今だからこそ言えることですが

不安でもなんでも、決めればなんとかなる、

そう思っています。

でも、時にはかなり揺らぐ事がありました。
精神的に不安定な私なんかに育てられるこの子は
幸せになるんだろうか。と。

お父さんというものを知らなかった娘と共に生きてきて
私はいつも複雑な気落ちを抱えていました。

娘へ。

私は、自分自身に猛烈にイラつく事がありました。
自分で決めた離婚なのに。
自分でシングルマザーを選んだのに。
なんでこんなことになっちゃったんだろう。

私のそんな気持ちがどうにも持て余していたある日、

まだ赤ちゃんだったあなたを
乱暴に床に置いたことがあります。
あなたは泣きはしなかったけれど、
イラついた私の気持ちをそのまま
柔らかくて、小さな体のあなたにぶつけてしまった。

虐待ってこういうことから始まるのかもしれない
一瞬そう感じました。

あなたを叩いたりすることは一度もなかったけれど
この時の私を思い出すと
今も心の奥がグサリときます。

でも、いつもあなたが幸せであるように
願っていました。

もう来年は中学生。
自分の人生を、自由に生きてほしい。

あなたはたぶん、私の背中を見ているだろうから
私はこれからも挑戦し続ける。

そう思った誕生日でした。

12歳おめでとう。

・・・・・・・

難しいと言われる思春期の女の子。
ここには書けないようなことも、いろいろあります。

でも、いつでも私は、あなたを応援して

私の赤ちゃん、私の娘、というよりは

この世界で出会えた、ひとりの人間として

残りどれだけの長さかわからない、一緒に暮らす時間を

大切にしていきたいと思います。

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「連れ子」の娘と話したこと

今日は娘の授業参観に行ってきました。
チラチラとこちらを見る娘、
友達と笑っている娘を見て、
よかった・・・と安心した気持ちで帰ってきました。

ここ数日、私が重い気持ちになっている原因の1つは目黒の幼児虐待の事件

これはきつかった。
どうしたらよかったのか。どうしたら、こういうことが今後起きないのか。

よくある意見に、「母」でなく「女」になった親が悪いというもの。
これ、私は頭にきます。
女性としての自分、母としての自分。
シングルマザーならば、女性としての自分を捨てよというのか。
自分で捨てるならいい。でも、誰かに言われる筋合いはない、と思うんです。

配偶者を、パートナーをきちんと選べること、
そして、そのパートナー選びを間違えてしまった、そんな時
こんなことを言っては元も子もないのかもしれませんが
絶対に必要なのは「お金」「仕事」。

この事件のお母さんの言葉「自分の立場が危うくなるから・・・・」
きっと、他に頼りにできる人がいなかったのだろうし
収入もまとまった貯金もなかったのだろうと思います。

うっかり、結婚した相手の男が変だとわかったら
かつて全力で愛し、守ると誓った、自分の大切な子どもを
虐待する男だとわかったら
その男と別れるだけの
当面の生活費があれば、そして、仕事があればよかったのに。
最低限、それが実現できるような補助があれば・・・そう思いました。

自己責任?
確かにそうですが、子どもには何の罪もない。

・・・・・・・
我が家の娘もそのニュースに対し、思うところがあったようです。

なぜなら、犠牲になった女の子のお母さんは、
その女の子を連れて、結婚した。つまりは
その女の子と私の娘は、ある意味同じ立場である「連れ子」なのです。

この子、かわいそう

うん、放置死って書いてあるけど、殺人だよね

お父さんは、こういうことしないね

しないよ。そもそも、ママはそういうことするような人とは結婚しないし
虐待するような人だと分かったら、また別れるよ。

でもさあ、どうしてそういうことしない人ってわかったの?

これっていう出来事があったわけじゃないけど、話す言葉からかな。
たぶんお父さんは、ママたち親子のことセットで好きになってくれたんだろうね。

セット?どういうこと?

別々にできないってこと。2個セット。
子どもと私を切り離すことはできないってこと。子どもがいて、これまでの経験があったからこそ今のママができあがったってこと。
この人のここは嫌いだけど、ここは好き、っていうんじゃなくて、
ダメな部分も全部ひっくるめて、その人が好きっていうのと同じなんじゃないかな。

ふーん。

(気の利いたことはまるで言えず!)

・・・・

思春期だからと言えばそうなのかもしれないけれど
突然できた父親に対して、時折、生意気な口を聞いたり、態度が悪い娘。
翌朝は、「普通」でした。

授業参観、ちゃんとした服で来てよ!あのTシャツは着ないで!
などとあれこれ言う娘と「ハイハイ」と答える夫を見ながら、
私たちは、たぶんこれからも大丈夫だろう・・・と思えました。

そのために、私は、自分がライフコーチ としての生き方ができているかを
常に問いかける。
ダメな時もあります。
自らの弱さで迷うこともある。弱いくせに喧嘩を売ることもある。
でも、大切なのはシンプルなこと。
大切な人に対して、言葉を大切に扱っているか。

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